Gloriosa

マルコに付いて別室に入る。
「お前、女だろ?」

扉を閉めるなり、鋭い視線を向けられる。

 

『えっと、わた・・オ、オレは男だ。』

 

ドンっ!

 

『痛っ。』

 

左腕1本で壁に背中を押し付けられる。

肘で私の右肩を、手首で左肩を。といった具合だ。

 

両手で腕を掴んでもビクともしない。

 

 

『や、やめて・・!』

 

「振りほどいてみろよい。男ならこのくらい何ともないだろ。」

 

 

『コホっ。く、苦し・・っ。』

 

呆れたような顔でマルコさんは腕から解放してくれた。

そのまま床に座り込む。

 

「白ひげ海賊団は戦闘員に女はいねぇんだよい。分かってたんだろ?」

 

『・・・うん。』

 

「なんでそんな格好してまで?」

これはもう、どうあがいても隠せないな。せっかく白ひげ海賊団に入れたと思ったのに。