Gloriosa

「お、ミカン!ちょうど良いところに!メシ屋のおっさんに追われててよ!」

その場で足踏みをしているエース。

『また財布置いていったでしょ!ちゃんと持って来たから、おじさんに謝ってよ!』

「悪いな!助かるぜ!」

ーーーそして今に至る。

買い出しに付き合ってもらう事にして、エースと街を歩く。

『ちゃんと財布持って出てねっていつも言ってるのに。』

「へへ、まぁいいじゃねぇか!そんな怒んなよ。」

ひょこっと顔を覗き込んでくるエース。

『もぉ!どうしていつも忘れるのよ。』

近距離にあるエースの顔にドキドキして、ふいっと顔をそらす。

「財布がねぇとミカンが持ってきてくれるだろ?そしたらミカンとこうやって買い物できるからな!」

『・・え?』
満面の笑みでそう言うエースに、どういう反応をしていいか分からない。

「じゃねぇとお前、いつもサッチと買い出し行ってるだろ?」

『それは、食材の買い出しがあるから。』

「そんなのヤローを連れてきゃいいんだよ。」
ちょっと拗ねた様子のエース。

「ミカンは俺よりサッチといてえのかよ。」
エースの声に勢いが無くなってくる。

『・・・エースと一緒にいたいよ。』

ニッと歯を出して笑うエース。

「なら財布はミカンに預けるよ!」

『ちょっ、なんでそうなるのよー!』

「俺もミカンと一緒にいたい!」

『それとこれとは話が別でしょ!」

・・・

エースに財布を届ける担当はしばらく終わりそうになかった。