Gloriosa

この国の中枢と思われる建物に侵入した。

人が行き来しているのを物陰に隠れてやり過ごす。

「今日届いた荷物は運び終えたのか?」
「あぁ。」

「なら早めに軍隊長に報告しておけよ。」
「そうだな。」

二人組の男達の会話が聞こえてきた。

ーこれって密輸した武器の事だよね。

サボと頷きあって、こっそりこの男の後をつける。

二人は途中で別れて、さっき報告するようにと言われていた男は2階の大きな扉の部屋に入って行った。

「おそらく資料はあそこだな。」
サボは声を潜めて扉の方を睨んでいる。

『どうするの?』
私も声を潜めて尋ねる。

ここから扉までは20mくらい。

「コアラ達を待とう。混乱に乗じて資料を奪いに行く。ミカンはここで隠れていてくれ。」

『分かった。』

・・・

ドカーン!!!

爆発音。コアラちゃん達だ。

サボが目で合図してくる。