Gloriosa

コアラちゃんの部屋に戻って来た。

サボにとってもエースは大切な人なんだと思ってた。
置き去りにされたような、なんとも言えない悲しさで涙が溢れてくる。

「ミカンちゃん、どうしたの?」

部屋にいたコアラちゃんが少し驚いた顔で声を掛けてくれる。

『コアラちゃん。あの時、サボはどうしてエースを助けに来てくれなかったのかな?』

「ミカンちゃん、聞いてなかったの?」

『え?』

「サボくんはね、ずっと記憶が無かったの。」

『記憶が?』

「そう。昔の記憶がね。エースくんの事も、ルフィくんの事も、自分のことさえ何も覚えてなかった。
あの日、新聞でマリンフォードの記事を見て、記憶が戻ったんだよ。」

『そんな。じゃあ、エースの事も分からなかったんだ・・・』

「サボくんと何かあったみたいだね。ちゃんと本人に聞いてきたら?」