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見つけた。
こんなとこで窓の外なんか見つめて何やってんだ?ミカンは。
声をかけようと挙げかけた手を、そのまま下ろした。
今にも消えてしまいそうな、切なげな顔をしていた。
『エース・・・。』
ッ・・!
空気に溶けるような声。
心臓をぎゅっと掴まれるような切なさが込み上げてきた。
だめだ。
俺まで落ち込んでたら余計ミカンを不安にさせちまう。
深く息を吸い込む。
「ミカン、こんなとこにいたのか!探したぞー!」
『あ!サボ!
よかった!ちょっと迷っちゃって。』
「しょーがねーな。ほら、行こう。」
『うん!探してくれたんだね!ありがとう!』
ミカンは俺を見るとひょこひょこ付いてくる。
ずっとそうやって笑っててくれたらいいのに。
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