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完全に迷ってしまった。
おかしいなー。そんなに方向音痴じゃなかったんだけどな。
なんだか心細くなってきた。
窓から海が見える。
あの時、一緒に行こうって言ってくれた。
エースの笑顔を思い出そうとしても、靄がかかったようにかすんでしまうようになっていた。
《愛してくれて・・ありがとう・・・!》
思い出すのは、傷だらけになったエースの最期の顔。
エース・・・。