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食事を終えて店を出る。
ミカンの方を見ると足元を見つめていて、なんとなく寂しそうに見えた。
そっと手を繋ぐとミカンは驚いた顔でこっちを見た。
夕陽のせいか、ほんのり頬が赤い。
柔らかい手。強く握ると折れてしまいそうだ。
俺がずっと守ってやりたいと思った。
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「海でも見に行くか!」
そう言ってニカッと笑うエース。
繋がれた手は、逞しい体に似合わず、壊れ物を扱うように優しかった。