あれから数日。
エースは私の部屋の窓から度々顔を覗かせるようになった。
「よぉ!ミカン!
今日は海賊に絡まれてねぇか?」
ニッと口角を上げて笑う。
『絡まれてるよー、いま。エースに!
もぉ、窓から来ないでよねー!』
わりぃわりぃ、と言いながら、悪びれる様子のないエースは窓枠に腰掛ける。
『エースは?探してる人見つかったの?』
この街には黒ひげという人を探しに来たらしい。
「それがよぉ、この街にいるらしいって聞いて来たんだが、全然情報が集まらねーんだよなぁ。」
困ったもんだ、と大げさに顔をしかめる。
「この街にいるってのもデマかもしれねぇな!」
ーーー