Gloriosa

「海賊だーッ! 海賊が暴れてるぞーッ!!」

街を歩いてると、ちょうど右手の角を曲がった辺りから男の人の声がした。

ここはガレーラカンパニーの造船施設がある島。

海賊も頻繁にやってくる。

この島で暴れれば船を作れなくなるので、滅多にここで暴れる海賊なんていないのに・・・。

「姉ちゃん、俺と一緒に遊ぼうぜ?」

角の向こうにばかり気を取られていると、気づけば後ろから腕を掴まれていた。

『あ、あの、やめてくださいっ』

「金はたんまり持ってんだ! いいだろ、少しくらい!」

格好からしてどうやら海賊のようだ。
向こうで暴れてる海賊の仲間かもしれない。

『ッッ!』

無理やり引っ張られて連れていかれそうになる。

『やめて!』
誰か・・!

「そのへんにしときな。」

「誰だ、てめぇ」